シリアの宗教構成は地域差が大きいです。キリスト教機関には、ギリシャ正教会、シリア正教会、アルメニア使徒教会、メルキト・ギリシャ・カトリック教会、シリア・カトリック教会、マロン派教会、ラテン典礼カトリック教会があります。モスク、教会、聖廟は礼拝、説教、牧会、地域サービスを提供します。キリスト教の典礼と牧会は一般に総大司教座や教区を通じて運営されます。一方、一般にアウカーフと呼ばれる宗教寄進省は、イマームや説教の枠組みを含む多くのモスク関連事項を監督します。 2025年3月13日の憲法宣言は、5年間の移行枠組みを定めました。大統領はムスリムでなければならず、イスラム法学を立法の主要な源と位置付け、アブラハム系宗教への尊重、宗教儀式を行う自由、宗教による差別のない法の下の平等を定めています。ヤズィーディー教徒、その他の非アブラハム系宗教、無宗教者に対する保護の実際の範囲は、なお明確さを欠き、移行中に運用が変わる可能性があります。公共秩序、国家安全、過激主義、ヘイトスピーチの規則が宗教活動を制限する場合があります。改宗、離教、布教も法的・社会的に慎重な対応を要する場合がありますが、すべての状況を定める全国一律の規則は確認されていません。 身分に関する訴訟は共同体ごとの手続きに従います。ムスリムの案件は一般にシャリーア裁判所、キリスト教の案件は宗派裁判所またはルーヒー(روحی、霊的)裁判所、ドゥルーズの案件は独自のマズハビーヤ裁判所制度が扱います。婚姻、離婚、親権、後見、相続、関連する家族問題が対象となり得ます。宗教上の決定後、民事局が民事登録、民事証明書、家族手帳を扱います。宗教婚を民事登録しないと、婚姻、親子関係、家族の権利の証明に深刻な問題が生じ得ます。 出生登録には出生証明書と民事局への登録が必要です。婚姻では宗教上の契約または裁判所手続きの後に民事登録と家族手帳の発行を行うのが一般的です。離婚、死亡、相続、後見には、担当宗教当局と民事記録の両方が必要となる場合があります。原本の身分証、家族記録、証人を求められることがあります。書類の紛失、台帳の破損、避難、現地の担当窓口が不明確なことは、帰還者、国内避難民、難民にとって特に大きな障壁です。裁判・書類料金と処理期間は場所によって異なり、変わることもあります。 宗教教育は公立学校、とくにイスラム教育で行われています。教育省とアウカーフは、宗教教育や資格試験の一部を連携して担います。キリスト教系学校や宗教教育は、一部地域で実際的な代替選択肢ですが、利用可能性と費用は地域差があります。2025/26年度のカリキュラムでは国民教育が廃止され、イスラム教育と歴史が改訂されました。ジャジーラやユーフラテス地域の一部では、地方合意によりシリア教育省のカリキュラムに戻りました。ドゥルーズ、アラウィー、イスマーイール、ヤズィーディーの教育について、信頼できる全国的な特別制度は確認されていません。 主な宗教祝日には、イード・アル=フィトル、イード・アル=アドハー、ヒジュラ暦新年、預言者ムハンマド生誕祭、12月25日のクリスマス、東方・西方教会の復活祭があります。イスラム暦の日付は太陰暦に基づき、アウカーフが確認します。国の有給休暇は主に適用される基本法上の規則の対象となる従業員に適用され、礼拝や地域の祝い方には地域固有の取り決めがあります。宗教儀式や牧会に全国一律の必須料金があるとは確認されていませんが、寄付や地域の費用は一般的です。私立・宗派系教育には授業料がかかる場合があります。 宗教間対話には、2025年2月24~25日の国民対話会議、キリスト教代表者との会合、2025年9月のヨハネ10世総主教とオサマ・アル=リファイ大ムフティーの協力などがあります。総大司教座、ムフティー、アウカーフ、地方宗教指導者、市民社会団体は対話や市民平和に貢献しますが、対話は執行可能な法的平等に代わるものではありません。安全状況は県、支配地域、共同体で異なります。2025年6月22日のダマスカス・マル・エリアス教会襲撃は、過激主義、地域暴力、宗派扇動による教会、モスク、聖廟、宗教関係者への継続的な危険を示しています。訪問や手続きの前に、現地当局・機関にアクセス、必要書類、料金、開所状況、安全状況を確認してください。
シリアにおける宗教
シリアの宗教には、主にスンニ派のイスラム教のほか、アラウィー派、十二イマーム派、イスマーイール派、ドゥルーズ派、ヤズィーディー教徒、キリスト教諸共同体があり、ごく小規模なユダヤ人共同体もあります。米国の2023年推計ではスンニ派イスラム教徒は約74%でしたが、戦争、避難、帰還、直近の全国国勢調査がないため、現在の宗教別人口比は信頼できません。宗教生活には礼拝、断食、巡礼、宗教教育、人生の節目の手続きが含まれます。婚姻、離婚、親権、相続などは身分法の規則が定め、アクセスと安全は地域や共同体によって異なります。
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