マリでは、Code des personnes et de la familleとLoi 2011-087が家族に関する主な法的枠組みを定める。市役所(mairie)と戸籍センター(Centre d'état civil)は戸籍記録を扱い、裁判所、少年裁判官、社会サービス、女性・子ども・家族振興省は、それぞれ家族問題、子どもの保護、裁判手続きを担当する。親族、近隣住民、宗教関係者、地域の指導者が日常的な世話や仲裁を担うことは多いが、非公式な取り決めは国の記録や裁判所の命令と同じ法的効力を自動的に持つわけではない。 出生は30日以内に市役所または戸籍センターへ届け出る。両親、親族、出産介助者、村長、その他の権限を持つ届出人が報告できる。出生記録の作成は無料で、写しは100 FCFAである。書類がそろっていれば通常約24時間で処理されるが、農村部へのアクセス、治安悪化、情報不足で遅れることがある。期限後は、出生登録を補う裁判所の判決(jugement supplétif)が必要になる場合がある。出生記録は、身分証明書、就学、予防接種、相続、渡航の手続きを支える。 民事婚は市役所で行う。結婚予定者は一般に、出生証明書の抄本と証人の身分証明書の写しを提出する。特別な許可がなく、異議が申し立てられない場合、式は通常、届出から少なくとも15日後に行われる。婚姻証明書の抄本は無料、写しは100 FCFA、家族手帳(livret de famille)は1,000 FCFAである。コミューンによって追加料金が異なることがある。マリでは一夫一婦制と複婚の両方が認められている。複婚では女性本人の同意が必要で、夫は同時に最大4人の妻を持つことができる。通常の最低年齢は男性18歳、女性16歳で、重大な理由があれば15歳から例外許可を得られる場合がある。宗教婚は15日以内に戸籍当局へ届け出なければならない。児童婚は依然として深刻な保護上の懸念である。UNICEFによれば、マリの20~24歳の女性の54%が18歳未満、16%が15歳未満で結婚していた。地域での予防には、「保護する母」と「保護される娘」を組み合わせるMère protectrice et Fille protégéeの取り組み、若者グループ、宗教や地域での対話が関わることがある。 親は親権(autorité parentale)を持ち、子どもの世話、養育、扶養を担うのが一般的である。扶養義務(obligation alimentaire)は、困窮する人と十分な資力を持つ人がいる場合、親族や姻族の間でも生じ得る。食料、住居、衣服、医療費を含むことがある。一方の親が死亡するか親権を失った場合、もう一方が通常は単独で親権を行う。両親が亡くなると、後見制度(tutelle)が設けられる場合がある。第三者への監護委託(garde)が行われても、通常、両親の扶養や教育の義務はなくならない。 子どもの健康、安全、道徳的福祉、養育が深刻な危険にさらされた場合、少年裁判官は教育的支援措置(assistance éducative)を命じることができる。社会的または教育的支援を受けながら子どもが家族と暮らし続けることも、もう一方の親、親族、信頼できる第三者、施設に預けられることもある。紛争や避難の際には、家族の捜索、再統合、心理社会的支援、代替養育が特に重要になる。養子縁組による保護の申請は、国内案件では地域局(Direction régionale)、国際案件では国家局(Direction nationale)を経て、社会調査と民事裁判所の決定に進むのが一般的である。13歳を超える子どもは本人の同意が必要であり、原則として親または現在の養育者の同意も必要となる。養子縁組により、食料、住居、扶養、教育、世話を提供する義務が生じる一方、子どもの出自と相続権は保護される。報告されている費用は約7,500~12,000 FCFAと200 FCFAの印紙代で、決定まで通常2~3か月かかる。 親、子どもを引き受ける人、施設は、民事裁判所に親権の一部または全部の委任を申し立てることができる。両親から意見を聞く必要があり、養子縁組への同意は委任できない。申請書、子どもの出生証明書抄本、必要な場合の同意書、収入証明、身分証明書などが必要となる場合がある。報告されている費用は約7,500~10,000 FCFAで、公的な標準処理期限は定められていない。 Jigisemejiriや統一社会登録制度(Registre Social Unifié)などのプログラムを通じて、貧困世帯や食料不安のある世帯を対象とする支援がある。利用の可否は登録、対象地域、貧困または危機に関する基準、安全状況によるため、普遍的な家族手当ではない。UNICEFの支援プログラムでは、現金給付、栄養、医療、教育、子どもの保護、女性や地域のグループへの支援が加わることがある。被保険者である従業員の世帯は、社会福祉制度法典(Code de prévoyance sociale)に基づく家族手当(allocations familiales)を受けられる場合がある。法定支給率は一般に子ども1人につき定額月給の11%であり、通常は世帯主(chef de famille)に支払われる。離婚または死亡後は、実際に子どもを養育または扶養する人が受取人となる場合がある。 離婚を求める夫婦は、最後に同居していた場所または被告となる配偶者の住所を管轄する裁判所に申し立てる。相互合意離婚(consentement mutuel)、共同生活の破綻を理由とする離婚(rupture de la vie commune)、有責離婚(faute)がある。相互合意の場合を除き、一般に調停が必要である。相互合意離婚は婚姻後最初の6か月間は利用できない。合意書または裁判所の決定で、親権、教育、扶養、財産を定めることができる。書面の申立て、婚姻記録、該当する場合は未成年の子の出生記録、財産目録が必要となる場合があり、裁判所への納付金は20,000 FCFAと報告されている。共同生活の破綻には、事実上3年以上別居していること、または夫婦としての義務を果たす能力が長期にわたり失われていることが該当する場合がある。不貞、深刻な暴力や侮辱、重大な有罪判決、慢性的なアルコールや薬物依存、夫婦の義務への重大な違反は、有責離婚の理由に含まれる。妻については、食料、住居、衣服、医療を提供しないことも明示された理由である。所要期間は案件によって異なり、控訴や破毀申立てによって効力が停止することがある。 死亡は、配偶者、尊属または卑属、村長や評議会、死亡を目撃した人が、30日以内に市役所または戸籍を通じて届け出る。記録は無料で、写しは100 FCFAである。書類がそろっていれば通常約24時間で処理される。死亡記録は埋葬、相続、社会的支援に役立つ。所在不明の場合や遺体がなくても死亡が確実な場合は、裁判所の宣告が必要となることがある。寡婦は一般に、再婚まで4か月と10日待つ必要がある。妊娠中の場合は出産まで待つ。家族に関するサービスでは、戸籍記録を保管し、担当機関を特定し、非公式な取り決めでは足りない場合に裁判所や行政の書類を取得することが重要である。
マリの家族
マリの家族生活は、国の手続きと、親族、地域、宗教からの支援を組み合わせて成り立つ。戸籍登録では出生、婚姻、死亡を記録し、就学、医療、相続、渡航書類の取得を支える。家族法は、婚姻、親権、扶養、子どもの保護、養子縁組、別居、離婚を扱う。距離、書類不足、治安悪化、公的サービスの不足が手続きに影響するため、利用のしやすさや所要時間はコミューンによって異なる。
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